5年の間に私たちに起きた変化について
こんにちは。にいじまぐ編集部のソーデー由美です。
「にいじまぐ」4号を発行して、早や1カ月以上が過ぎました。おかげさまで設置先は島内外あわせて50カ所近くに増えました。快く置かせてくださった設置先のみなさまに心から感謝しています。ありがとうございます!
設置先、個別配送はご確認くださいませ。
さて。
2月の発行後は展覧会での配布、発送祭り、確定申告祭りと怒濤の日々を送っておりましたので、1カ月遅れではありますが改めて恒例の「書けなかった編集後記」をお送りします。
フリーペーパーはあっさり消える
4号の話をする前に、フリーペーパーについて話をさせてください。
フリーペーパー(通称フリぺ)にくわしい方に聞いたのですが「フリペは一度発行が途絶えると復活はほぼない」のだそうです。プロもアマも関係なく、誰が、何を、どんな風に、何部つくるのも自由。いつ始めるのも、いつやめるのも自由。それがフリーペーパーの軽やかさであり、あやうさでもあります。
正直に言えば、「にいじまぐ」も3号で終わってもおかしくなかったと思います。先日「無料の雑誌をつくるって、どういうからくりなんですか?」と聞かれたんですが、からくりなんてありゃしません。ただの自腹です。1号つくればウン十万円は飛んでいきますので、お金がたまればつくるし、なければつくらない、それがフリぺの掟です。
しかも、3号を発行したのが2020年春。新型コロナによる緊急事態宣言が発出された直後のことです。そのあと世界に何が起きたかはご存じのとおりで、翌年どうにか3号の増刷にこぎつけたものの、社会が変わり、しくみが変わり、仕事が変わり、生きるのに必死で「にいじまぐ」をつくる余裕なんてどこにもありません。
そうこうするうちに、島には新しい顔ぶれがたくさん増えました。新人島民だった私も、新しい法人だった新島OIGIEも、気づけば中堅の立ち位置。責任もどんどん重くなって「そのうちそのうち、時間ができたら」と思いながら日々に忙殺され、気づけば5年が過ぎていました。
「そのうち」と言う間に失っていくもの
そのうちやろう。そのうち会いにいこう。そう思ってたって「そのうち」なんて永遠にやってきません。なんとかしようと企画会議を開き、「これがいけるんじゃないか」と企画にGOサインを出しても、話を聞きたいと思っていた人が亡くなったり、撮影したいと思っていた場所が消えていたり。加速していく変化のスピードに、心とカラダが追いつけない日々。
「早くしないと消えてしまう」という焦りと「もう無理かもしれない」という諦めのあいだで揺れ動いていたとき、決定的なできごとが起きました。
白ママが立ち入り禁止になったことです。
この5年でいちばん後悔したのは、白ママの奥まで行かなかったこと。サーフィンをしない私にとって、白ママはなんとなく近寄りがたい場所で、「そのうち機会があれば」と先延ばしにしているうちに、手の届かない場所になってしまいました。
もっと早く、あの絶景を見にいっておけばよかった。いつだってそこにあると思い込んでいた自分の甘さに、激しく落ち込みました。「そのうち」はもう、よくない? 今、島に起きていることを見つめて記録していこう。編集メンバーでそんな話をして、4号の企画が立ち上がりました。
砂はそこにいるようで、いないようで
今回の特集テーマは「砂」。
最近、島のサーファーたちが「ハブシの地形が変わって波がたたない」とよく話していて、それがずっと気になっていました。サーフィンをしに島を訪れる人は年々減っていて、去年はついに「サーファーが1年で1人も泊まらなかった」という宿も現れています。
新島の海にいったい何が起きているのか。消えてしまった砂浜は、どこへ行ってしまったのか。白ママへもう一度行ける日は来るのか。調べていくうちに、全ての謎を解くカギは、どうやら砂にあるらしいとわかってきました。
そんなわけで、一面砂にまみれた砂特集となった「にいじまぐ」4号。取材も撮影も、とんでもなく大変な企画になりましたが、世に送り出せたことが今はただただ幸せです。コーガ石や、くさやのようなインパクトはありませんが、島の暮らしに切ってもきれない砂の世界に興味を持っていただけたら最高です。
そして砂にまつわる物語は、これからも続いていきます。今後も継続して追いかけていきますので、引き続き「にいじまぐweb」をご覧いただけたら嬉しいです。








